序論


 日頃、日本に何かと噛み付き、反日を繰り返す韓国。特に最近、韓国の民族主義は非常に強く、日本に対して風当たりも強い。その原因の一つに過去の両国関係が根ざしているのは事実であるが、同時期に日本が統治した台湾とは余りに対称的な、説明の付かないほどの強烈な反日ぶりに、日本人は困惑することも多い。
 かつて日本では韓国ドラマブームが起こり、それと同じくして嫌韓ブームも起きた。それにより韓国のことを知ろうとする動きも出来たが、まだまだ不完全で、客観的立場から見ていない。韓流ファンは盲目的に韓国を美化する立場から、嫌韓は全てに噛み付いてしまうこともある。まずは客観的に、第三者の目から判断することが必要だ。
 日本国内のマスコミを見ていると、自虐的な報道が強いために、日本が全て悪とする韓国の言うことが正しいのではないかと思ってしまう読者・視聴者も多いことだろう。最近は改善されてきたとはいえ、まだまだ日本のマスコミは韓国の真実を伝えておらず、他に情報源を持たない国民はそれにより誤解をしている。韓国側の意見だけを報道し、その真偽を資料の提示により語ることをしないからだ。そのため韓国側が「日本人の知らない」韓国史を突きつけてきた場合、知識がないために攻撃されたまま言い返せずにいることも多い。
 全てにおいて相互理解のためには相手を知ることが大切なのだが、日本ではそれが欠如している。過去の真実に目を向けず、ただ韓国・中国の言うことだけを信奉し、日本や世界にある事実や資料に目を向けない。終戦直後、「朝鮮進駐軍」を名乗りあれだけ日本国内を暴れ回った朝鮮人は、日本人を苦しめたことをすっかり忘れ、日本人もそれを指摘することは差別と信じ一切を報じない。こうした誤った報道姿勢、そして日教組による反日教育の結果、真実が全て覆い隠され、完全に日本が悪なのだという方程式を世界に広めてしまった。これでは正しい国家関係など結べるわけがない。

 韓国とは隣同士の国家とはいえ、国民の間で意思疎通はかなり難しいのが現状だ。物理的距離は近いのだが、その国民性や感覚が我々日本人とかけ離れているためだ。日本人はアジア人とは言いながらも、その思考傾向はアジアでは中国・韓国より東南アジアに近く、さらには欧米の先進国諸国のほうが近い。
 反日国家としても有名な中国と韓国は、非常にその気質が似ていると言える。両国とも儒教国家で思想が中華思想と小中華思想という事が最大の原因だ。その気質に至るまで酷似している。だが、共産主義一党独裁の続く中国と、西側・資本主義陣営に座する韓国がなぜこのように似ているのか。
 中国は情報操作が強固な一党独裁国家だからどう対応すべきか比較的定まるが、韓国は情報も自由に入るはずなのになぜあのような状態なのか、どう対処すべきなのか、日本人には完全に手探りの状態であると言える。いや、かつては日本人もそれを知っていた。だからこそ、福沢諭吉が「脱亜論」を出版したのではないか。今、それが出来ないと言うことは、日本人の恐ろしいまでの劣化が進んでしまったことと言えるだろう。

 日本人は太平洋戦争後、完全に国際感覚を失った。太平洋戦争は列強各国の脅威を感じていたからこそ戦争に進んだのであって、少なくとも今よりも国益を考え、国の行く末を憂うという国際感覚はまともであった。だが戦後、GHQの方針もあり教育は一切が変化、さらには「初めて徹底的に負けた」ということで完全に自尊心を打ち砕かれ、以来強いものには屈してしまう日本人の特性が、今の東アジアにおける混乱に拍車をかけている。
 日本人がまともな国際感覚を持つことは、東アジアの安定にも寄与し、同時に日本の立場が確固たるものになる。そのためにも、日本に強硬に対立する中国と韓国、ことに同じ資本主義の韓国との付き合い方が重要になってくる。
 そこで本論では、かつて韓国人と仕事をしてきた経験、長年韓国マスコミを見続けてきて判明したこと、古今・両国の資料を基に、文化人類学的に分析・考察し、韓国と日本との交流に際し必要な知識を提示し、日本がどう対応すべきなのかをまとめ、今後の両国の関係の指針を探ろうとするものである。
 韓国人にとっては相当癪に障るものではあろうが、決して差別意識や嫌韓感情を煽るものではなく、真実を知ることが両国の正しい交流につながるという認識の元、よりよい関係になることを願い記すものである。





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